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川崎にいた頃の、裏に住んでたエサだけあげるおばあさんのこと思い出しました
何度もお話しても怒って追い返され、私がNさんたちに協力をお願いして不妊手術した、あのおうち →ここ
あの人がもし近所に訴えられたら間違いなく負けて賠償になったでしょう
町内会の担当になって、近所の人たちとお知り合いになれたので、その話もできました
猫のことだけでなく非常に問題の多いおばあさんでした
ご近所みんな生涯そこに住む人たちだから、個人を責めるよりことはせず、うまく共存していくことを模索していました
猫の問題は孤独な高齢者の問題でもあるからと
今回の件も、もっと近隣とコミュニケーションが取れていれば改善する方法があったはずです
賠償は仕方ないとして、問題はその後どうするか
お金を払ったからといって、根本的な猫の問題は解決しません

私がはぁ〜・・とため息ついたのは、いろんな方が記事についてコメントしているその内容で、
「優しい人ならエサだけあげずに飼い猫にするはず」とか
「ノラ猫は野生だから、エサなどあげなくても海や川に入ってエサを取って生きる」とか
・・・やっぱりこういう考えの人がたくさんいるから、簡単に犬猫を捨てる人が後を絶たないんだなと思いました

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(図書館で拾ったチビ。今はこはくちゃんとして家族の人気者に)

見かねて飼い猫にする「優しい人」をたくさん知っています
里親を探し、自腹で不妊手術をして、残った子を自分ちの子にしている「優しい人」をたくさん知っています
それでもノラ猫は減りません
「誰か優しい人が拾ってくれる、と安易に捨てる人」が、「優しい人」よりたくさんいるからです

海や川に入ってエサを取って来る猫なんていません
突然海辺や河原に捨てられた猫は途方に暮れて飢えています
でも、そう考える人がたくさんいるから、海や河原に猫を捨てる人がたくさんいるわけです
多摩川だけでもどれだけたくさんの捨て猫がいて、その命を救うのにボランティアさんがどれだけ苦労しているか
そもそもノラ猫は人間が飼い猫(イエネコ)を飼育放棄して作り出したもので、野生の猫ではありません 
野生猫とはイリオモテヤマネコとかツシマヤマネコのことです

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(河原猫だったサリー。今は素敵なご夫婦の大事な猫ちゃんに)

海や川だけじゃなく、観光地や公園でもそう、人が集まるところに捨てれば「優しい人」が何とかしてくれる
そう考える人が「優しい人」よりはるかに多く、保護しても不妊しても終わらない、心ない人がどんどん捨てていく現実


無責任な餌やりが悪いのは裏のばあさんの件を出すまでもなく重々承知しています
本当にエラい目にあいました
しかし、問題を解決したいのであれば、エサをやらない、では絶対に解決しません
飢えてゴミをあらすようになるよりは、適正にあげて管理する方が正しいやり方です
結局はマナーの問題 つまり人間同士のコミュニケーションの問題です
福岡で会ったボランティアさんは、エサをあげる場所にも近隣にもきちんとお話をしていました
そこを通る人にも挨拶を欠かさず、普通以上に近隣との関係をよく保とうとがんばっておられました
個人で抱え込むには大きすぎる問題です
猫の問題は個人ではなく地域の問題 そこに暮らす人がみんなで考えなければいけない
えー、そんなの好きな人がやればいいじゃん、では永遠に解決しないんですよ
好きな人にとってもね、どこぞの誰か阿呆が捨てた猫を何の因果で自腹で不妊手術して、って思えばキリがない
捨てたやつ出てこーーーい!!! って一番言いたいですよ 
好き嫌いはともかく、ノラ猫が減ればいいのはみんな同じなのです
近所の人の理解を得ること(これがけっこう大変ですが・・
関わりが大きくても小さくてもいい、ご近所に周知と理解と協力者を得ないことには進まない

そもそもは一度飼ったら「終生飼育=飼育放棄しない」「繁殖させずに不妊手術する」こと、「優しい人をあてにして簡単に生き物を捨てない」ということが大前提なんですが・・
それを守らないニンゲンが作り出した今いるノラ猫 を減らすには「優しい人が飼い猫にする」のを期待するよりもまず「不妊手術する」をしてこれ以上増えるのを防ぐこと
結局これしかないのです
私のように引っ越し先でそういう問題に出くわして、どうしたらいいか分からないときに指針になるようなものが、できれば行政主導であればいいと思います
幸い、私はボランティアさんに知り合いやフットワークの軽い協力者さんがいてくれたこと、協力的な動物病院があったこと、が大きな助けになりました
後に町内会の担当になって、話してみたらとても理解の深い方々と知り合えた事も


問題になった京都や和歌山の条例、これもよくよく読んだらいいこともいっぱい書いてあります
ただ、前面に「エサやり禁止」って言っちゃうからおかしくなる
エサを適正にあげることはものすごく大事な事
これだけでは適正にあげてる人まで大迷惑をこうむる 裏のばあさんレベルと一緒にしないでほしい!
京都は名前を変えましたね 杉本彩さんのブログで見ました
「動物との共生に向けたマナー等に関する条例」、最初からそう言ってくれればいいのに

今回の報道の下にある<関連ニュース>のような、ノラ猫を減らそうとしている地道な努力を扱った記事を目にするようになりました
流行の猫カフェも、純血種の猫ばかりではなく、保護猫の猫カフェが全国あちこちに出来ていることもニュースで見ました
大分市では不妊手術の費用を全額負担福山市は地域猫のガイドラインを作成「地域猫」みんなの家族 県内、活動始まる 不妊手術し住民が世話
こういうことが行われているって知らない人がたくさんいるのだから、もっとこういうニュースを目につくように取り上げてほしい

昨今の猫ブームと相反するなぁとつくづく思います
ノラ猫を写真に撮って可愛い可愛いと言う人がたくさんいます
それはとてもいいことだと思いますが、その猫だって雲や霞を食べて生きているわけではない
ごはんを食べないと生きていけないし、食べればうんこもおしっこもするし、台風が来たら流されてしまう
そこまで考えて写真を撮る人はいないでしょう
可愛いと迷惑は同じ問題を抱えていることに気づいてくれる「普通の人」が増えればいいと思います
みんなが「優しい人」になるよりもずっと簡単なことではないかと

.2011 578
(裏のママ猫が最後に産んで生き残ったチビ。今は赤ちゃんとワンコとニャンコのいるにぎやかなおうちの一員に)

最初に書いた川崎のエサだけやるばあさん、70代後半で頑固で怖い人で有名でした
猫のことだけでなく、子供の声がうるさいとかいろいろ近所に文句言う人で、みんな無駄に争いたくないから当たり障りのないお付き合いをしています
猫のことも迷惑しているけど、この人と争うよりいいからみんなガマンしている感じ
だから私が不妊手術しましたとビラをまいたときは、「みんな感謝していますよ」と言ってくださった
ご近所さんとは、話さないと分からない事ばっかりでした
本来、このばあさんが少しでも近所の人と話すことができれば、みんな好き嫌いはともかく、出来る事を考えてくれたはず
トイレを置いてもいいよ、捕獲器置いてもいいよ、うちは庭に入ってほしくないからこうするよ、何もできないけど少しならお金カンパするよ、
何かしらあったはず
現にばあさんちのお隣さん、保護した子猫(片目の女の子)を飼ってくれました
口だけで何もしない人、70代後半にもなった頑固な老人を変えることはできません
それに気づいた私が動かないと何も変わらない(と気づくのに3年かかりましたが・・
町内会の人に話すのは勇気がいりました そんなことどうでもいいよと言われたら話は終わってしまうので
今どうでもよくても、何もしなければ数は増えるし、うんこも増える
ぼろぼろの雑巾のような猫も毎年生まれ、毎年どこかで死んでいくことが、あの狭い一角で繰り返されるわけで
あのばあさん、数は増えてないから!って言ったの思い出した・・増えてないんじゃなくて、死んじゃうから増えないんだっつーの!
これが無責任なエサやりの典型、だからこそちゃんと適正に世話している人と一緒くたにするような報道の仕方はやめてほしいわけです


川崎から引っ越す前に、本当に困った時にこういう方法があります、川崎市は行政も協力的なので自治体として何とかしたいという気持ちがあればいつでも相談にのってくれます、と町会長さんにお話できたことと、役員のご近所さんにもお話できたことが精一杯の成果でした
今ピンとこなくても、猫が増えて本当に困ったとき、あぁ、そういえばあの人がこんなこと言ってたな、あの人がこんな冊子を置いていったな、区役所の何とかさんに相談できるって言ってたな、と思い出してもらえれば、今回の報道のようなことにはならないはず

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(お隣さんが飼ってくれた片目の女の子。名前はしっぽなちゃん)


思いつくまま書いてしまいましたが、うちの猫を見るにつけ、猫というのはおうちの中でぬくぬく生きているべきものだと思います
外で暮らす可哀想な猫は最終的にいなくなればいいと思います
ノラ猫見て可愛い〜とか全然思えませんもの 心配すぎて
全ておうちの猫になれれば最高なのは分かってます でも現実はそんなに甘くない
何回も言う通り、「優しい人」より「無責任な人」の方がはるかに多く、何よりそれをしのぐ勢いで猫は繁殖するわけですから
地域猫は苦肉の策ですが、その数が0になるまで、不妊手術して適正に管理するという地道ですが最も確実な方法
オーストラリアのように捕まえて殺せばいいとか短絡的なことをやっても、そもそも簡単に捨てたりするニンゲンがいる限り負の連鎖は終わりません
ほんとにね、捨てたやつ、出てこーーーい!!ぼけぇーーー!

写真+2014-09-03+7+59+28
(福岡で幸せになったチビことふぉーさん)

うまく言えてないかもだけど・・・
可愛いだけでは済まされない現実をもっと知ることで、少しでもいい方向に行けばいいなと思います
悪質なペットショップのことやパピーミルにことだってそう
多頭飼い崩壊や虐待のこともそう
今回のニュースもそう
世間の猫に対する認識の格差もよく分かりました
ちょっとそれがショックで、あんまり更新しないブログを更新してしまいました
地域の問題、って言ってしまうとハードル高いですが、確実になんとかしたいなら、やっぱりそれしかない
裏のばあさんの件で、それは痛感しました
引っ越ししてしまったけど、今でも時々町内会の役員さんとはメールやり取りしてます
久しぶりにまたメールしてみようかなーと思いました